手抜き介護11 背上げと思わぬ事故
電動ベッドを利用しています。母も上半身を動かせるようになったので、自分で起き上がれるように ベッドの操作の仕方を覚えてもらおうと思います。
連続、背上げ、足上げ、高さ調節。
ボタンを押しながら説明します。
「好きなボタン押して。」と、スイッチを渡しますがボタンを押そうとしません。押すボタンが多すぎてどれを押せばいいのか迷っているようです。
「どれ押しても大丈夫やから押してみて。」と言っても押しません。
そこで、シールに上、下と書いて背上げのボタンに張りました。
スイッチを母に渡して
「上のボタン押して。」と言うと、
「これか。」と私に確認しながら押します。
「下のボタン押して。」
それから、背上げの操作は母にしてもらいました。
続けていると自分でスイッチを取りボタンを押すようになりました。
すると、ベッドの上にお菓子やジュースを置いたままで背上げしてひっくり返したり、
ベッドの柵をつかんだままで背上げして手を挟みそうになったりしました。
ある時は、体が足元の方にずれたまま背上げし、体制が悪くなりもがいていました。
「ボタン、止めて。手を放して。」と言っても、本人はパニックでより強くスイッチを握りしめ、手を放すことが出来ないでいました。その間もベッドは動いています。急いでスイッチを奪い取りベッドを元に戻します。
いづれも怪我なく済んだのですがヒヤッとした瞬間でした。
ある日、おやつを食べるために背上げし、プリンを食べていました。
(背上げしたのでスイッチはそのままベッドに置いていました。)
私は飲み物を取りに台所へ
プリンを食べ終わった母はベッドを倒しています。
(あ~、も~倒してる~。でも、倒す方やからいいか。)と思いながら台所で用事をしていると、苦しそうな声が聞こえました。
プリンが逆流してのどに詰まったのです。苦しそうに息をしています。どうしよう。パニックです。
(プリンで詰めるか~。)と思いながらどうすればよいかわかりません。
掃除機を持って
「これで吸い出そう。」と言うと、首を横に振り拒否。
確かに、汚いし、ホースは太いし・・・。
救急車・・・。
おろおろしているうちに唇の血の気が引いていくのがわかりました。
(救急車を呼んでいる間にこのままだと死んでしまう。)そう思いました。
とりあえず出来る事。
プリンを吐かせればいいんやと思いました。
一か八かやってみて、だめだったら救急車を呼ぼうと思いました。
のどの奥に指を突っ込んで・・・。
「おえ~。」で、息を吸うことが出来ました。
すると、みるみる赤みが戻ってきました。
油断でした。ベッドを倒すだけなので危険があると思ってもいませんでした。
もし、私が近くにいなかったらどうなっていたのか。今思い出してもぞっとします。
それからは、母の部屋を出るときにはベッドのスイッチを母の手の届かない所に置くことにしました。
これからも何があるかわかりません。でも、母が出来る事はしてもらいたいので今まで以上に見守ります。
その後、ベッド操作も上手くなり、少し背上げして自分の位置を確認し体を移動してから背上げ出来る様になりました。
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